タンクのメンテナンスのために準備しておくもの

バイクのタンクは、どうしても擦り傷ができやすいパーツです。
給油の際に金具などで傷つけてしまうことがありますし、乗り降りの際にぶつけることもあります。
また、鍵が触る、スマホをぶつけるなどしやすい場所ですので、他のパーツよりも傷が目立ちやすくなります。

人目にも付きやすい箇所ですので、擦り傷が目立つようになったら対処したいものです。
塗装が深くえぐれているなどの大きなダメージへの対応は難しいですが、擦り傷程度でしたら自分でもケアできますので、その方法を覚えてやってみましょう。

まずタンクのメンテナンスのために使うものとしては、ピッチレスコートというものがあります。
これは超微細な粒子が入っている特殊な溶剤で、きれいに表面をならしてくれる効果があります。
これにシリコーン強化樹脂が入っていますので、表面をしっかりと保護してくれてツヤを与えます。
研磨剤が入っていないタイプの液剤ですので、下手にケアをしてかえって擦り傷が付いてしまうという心配がないため、使いやすいアイテムだと言えます。

ピッチレスコートにはスポンジが付属品として入っていますので、とても便利です。
この商品の他に、拭き上げをするためのウエスを用意しておきましょう。
強くこすってしまい擦り傷を付けないためにも、タオルは吸水性があり、毛足が柔らかいものの方が良いでしょう。

擦り傷ケアの施工手順

ピッチレスコートを購入して、付属のスポンジを初めて使う際には、スポンジが硬くなっているので事前に柔らかくしておくと安心です。
液剤を付けてなじませておき、手で揉むようにします。
準備ができたら、ピッチレスコートをよく振ってから、口にスポンジを付けて一回だけ容器を振ります。
これでスポンジに適量が付きますので、そこからさらにスポンジに溶液を付けなくても良いです。

溶液が付いている部分を中心にして、スポンジをタンクに押し当てて塗るのですが、この際円形を描くように縦、横とスポンジを動かします。
力加減ですが、スポンジがつぶれてしまわない程度に優しく押すのがベストです。
つい傷を取りたいと思って強く押してしまうと、逆にツヤがなくなる原因ともなりますので注意しましょう。
縦と横に丁寧に円を描いていくと、次第に擦り傷によって失われていたツヤが戻ってきて、色が強く感じられるようになるはずです。

その後、スポンジの別の面であまり溶液が付いていないところを探します。
その部分で再び同じ部分をこするのですが、今度はさらに軽めのタッチで撫でていきます。
これでかなりツヤが戻ってくるはずですので、ツヤを感じられたらスポンジでのケアを終了します。
もし溶液が白く残っているような感じがあれば、タオルで拭き上げて完了です。