マフラー洗浄が必要なのはなぜ?

4ストのバイクではガソリンとオイルを混ぜることはないので、スラッジが蓄積する割合は相当低いといえます。
とはいえ、エンジンの温度が十分に上昇していないとガソリンの燃焼が不完全となってしまい、本来二酸化炭素が排出されるところで炭素、つまりカーボンが生成されてしまうのです。
このカーボンがマフラーの中に蓄積することから洗浄が必要となります。

マフラーを洗浄するタイミング

マフラーは、二酸化炭素を排出する大切なパーツです。
その中にたまったカーボンをそのまま放置しておくと排気がスムーズにできなくなるため、エンジンの稼働効率が悪くなります。
その結果として、エンジンが不安定になったり、エンストしやすくなったりすることでしょう。
「アクセルを全開にしても加速が明らかに鈍い」「スパークプラグを変えたにも関わらずエンストの症状が改善しない」という時には、マフラーの中にカーボンが溜まっていないかチェックしてみましょう。

カーボンが蓄積して排気の通りが悪くなると、ガソリンの燃焼効率も低下してしまいます。
だんだんと燃費が悪くなってきて、オイルを新しくしたものの燃費が良くならないというケースでも、マフラーの洗浄をしてみると良いでしょう。

エンジンをかけた時にマフラーから明らかに異音がしているなら、カーボンが相当蓄積している可能性があります。
そのまま洗浄せずにおいておくと、マフラーがダメになって交換が必要になってしまうでしょう。
不要な出費を避けるためにも、変な音がすると思ったならすぐに確認することをおすすめします。

マフラーの正しい洗浄方法とは?

マフラーを取り外す際に、可能であればサイレンサーなどパーツごとに分けておきましょう。
こうすることで洗いやすくなります。

排水口を清掃するための洗剤を用意して、70度前後のお湯で薄めておきます。
水ではカーボンの取れが悪くなるので、必ず高温にして使うようにしましょう。
マフラーを取り外したら、その中へ洗剤を溶かした洗浄液を注ぎ、蓋をしてしばらく半日ほど置きます。
こうすることで溶液がカーボンとしっかり反応するので、すすぎの段階で簡単に取れるはずです。

十分に時間が経ったら洗浄液を取り除き、水ですすぎましょう。
可能であれば、高圧洗浄機を使って一気に洗い流します。
頑固な汚れが付いているときには、ワイヤーブラシで優しくこするとよいでしょう。

黒ずんだ水が出なくなるまでよくすすいだら、サイレンサーを覗いてみましょう。
このとき、パンチングの穴がしっかりと見えるようになっていればかなり綺麗になっているはずです。
一方、汚れがまだ残っているなら同じ洗浄の工程を繰り返しましょう。
その後、1日ないし2日程度自然乾燥させたらバイクへ取り付けて完了です。